皆さんはスチールラックを使っていますか?著者はスチールラック愛好家です。スチーラックは音響機材を載せる用途でも、DTMデスクとしても、かなり有用です。
他の机や棚にはない、DTMデスクとしてのメリットをいくつか挙げてみますと、
・容易に高さを変えられる
・キャスターがついているので動かしやすい
・スチール棚はスピーカーの音を遮断しない
机の棚板と天井との定在波の影響なし、スピーカースタンドの気柱共鳴なし
ただし、スチールラック本体との共鳴に注意が必要。何かを敷いて使用すること
・スチール棚が透けているので、圧迫感がない
・奥行き46cmで組めば、通常の机に比べて省スペースで利用できる
幅120cmなら61鍵キーボードが使いやすい
・実はラックの2個使いがとても有用
・ラックのポールにいろいろなものをかけられる
マイク、ヘッドホン、ケーブル類、照明器具など
・ほこりは上から下に落ちていくので、床さえ掃除機をかければよく、掃除が楽
がパッと浮かびます。高級デスクと比べると見劣りしますが、実用性や汎用性、音響性能はとても高いです。
さて、部屋が狭くてDTMがやりにくいという方はいませんか?それをスチールラックは簡単に解決してくれます。以下、有用なスチールラックデスクの使い方を挙げてみます。
スチールラックの奥行き46cm、幅120cmです。机部分の棚板を木にすれば、普通の机と同じように使えます。さらに、左右のポールに楽譜台をつけたり、上の棚板にフックを掛けて、そこにヘッドホンをかけたりが簡単にできます。
私が最初にこの方法を参考にさせていただいた方は、スチールラックの前にキーボード台を置いてそこに鍵盤を置き、ラックの46cmしかない奥行きをカバーしておられました。この構成はとても使いやすいです。
また、机のすぐ上にまた棚があるというのがとても便利ですね。
スチールラックに対して、DTMに必要な最低限のものを全部載せしたパターンです。狭い部屋において、スペースをめちゃくちゃ有効活用できます。
パソコンのキーボードはスピーカー台に載せています。その下にMIDIキーボード、トラックボールなどがあり、操作もラクラクです。ギター2本、ベース2本、ウクレレがスチールラックの左右にかかっています。ネックハンギングなので、置き方としても理想的です。マイクもポールに挟んでいます。
ラックの下部にはPC本体もあり、このままゴロゴロを動かせば、部屋のどこでもDTMができるというすぐれモノです。
音楽制作をする際は、通常の机のように椅子に座って使用します。モニタ2枚でも大丈夫ですね。この際は、主にヘッドホンで音を聞きます。
そして、ミックスするときだけ立ちます。実はこの構成では、立つとちょうどスピーカーが耳の位置にきます。その際は、スピーカーの間にノートPCを持っていき、画面を見ながらミックスします。このスタイルは結構理にかなっています。スチールラックの奥行き46cmでは大きなスピーカーをモニタの側に置きにくいので、作業スペースを上下で2分割しています。
著者が学生時代に使用していたスタイルであり、知らず知らずニアフィールドでミックスしていた状況です。場合によっては、スチールラックを2つL字に配置すれば、すごく立体的な作業スペースの使い方ができます。画像では、左に電子ピアノがあり、前にPCがあり、右にミキサーやその他機材があるというコの字になっています。
作業スペースで悩んでいる方には、ぜひこのスチールラックの活用法をお勧めします。ちなみに、スチールラックはスピーカー台としてもお勧めであり、スピーカーの音を妨げたり色付けすることはありません。
立ってミックスするのはかわりませんが、床に座るスタイルです。ノートPCはミックス用に動かします。
ちょっとした隠れ家感がありますが、作業ごとに立ったり座ったりするのが大変だったので、すぐに止めてしまったスタイルです。
こちらのスタイルも立ってミックスするのはかわりませんが、手前のスチールラックの奥行き46cmを緩和するべく、奥にスチールラックをもう1つ置いて、そちら側にPCモニターやキーボードなどを置いています。棚板の高さを互い違いにすれば、画像のように、奥のスチールラックの上下を操作できます。
ただし、ちょっと覗き込むように作業をする必要があり、時々手前のラックに頭をぶつけることもあるため、有用ではあったのですがすぐに廃案にしました。おそらく手前のラックの上の棚板をもう少し上げれば緩和されます。
その後を期待させる可能性を感じたスタイルでした。
長らく「普通の机スタイル1(デフォルト)」を使った後、たどり着いたのがこのスタイルです。まず、奥に小さなスチールラックがあり、サブウーファーが載っています。しかも、モニタのすぐ後ろにくるくらいの高さです。
そして、手前のスチールラックでは、木の棚板を使うのを止めました。やはりその棚板での反射が大きかったからです。アミアミ状のスチール棚であれば音を遮ることはありません。スピーカー台分のスペースがなくなったので、MIDIキーボードも置けるようになりました。このスタイルでは通常通り座ってミックスしています。
スピーカー台もスチールラックのマウントに設置するようにしました。これも置き方としては音響的に理想です。
マイクやヘッドホンをラックのポールにマウントしているのは変わりません。各棚板がスケスケなので、壁の下の方に貼っているLEDテープライトの光が映えます。もう、このスタイルも使用してから長くなりました。今のところ、このスタイルが一番作業がしやすく、見た目もいいです。
この他にも亜流スタイルは多々あったのですが、省スペース、扱いやすさ、利便性を考えると、このあたりに絞られました。最後に挙げたスタイルはサブウーファーがあるため、少しスペースが必要です。サブウーファーを使わなければ、このスタイルも奥行きがたった46cmなので省スペースです。ちなみに、サブウーファー分壁が遠く、そこにLEDテープライトを這わせているので、かなり広く見えます。作業机で奥行きが80cmほどとれる余裕があるなら、このスタイルがお勧めです。
さて、表題の通り、最低限のスペースである奥行き46cmでDTMを頑張るのであれば、立ちミックスがお勧めです。なぜなら、机による一次反射がほぼないからです。結果、100~200Hzの間が見やすいです。長らく使っていた「普通の机スタイル」パターンは、振り返って考えると音的にはあまりよくなかったですね。
ということで、音楽機材のラックとしても、DTM作業机としても、ぜひスチールラックを活用ください。