防音ブースを制作したはいいが、きちんと解体できないと大変なことになります。この記事では、先の記事で組み立てた防音ブースを解体することについてお話します。
なお、解体手順は組み立て手順の逆になるため、省略します。ここでは主に解体した廃材の物量と、処分の方法についてお話します。
長いもので2m弱あります。制作した防音ブースでは、おおよそ100本このような廃材ができます。
住んでいる市町村の粗大ごみ回収を利用すれば、安く処分することができます。少し手間ですが、これらを短く切れば、可燃ごみとして出すこともできます。
今回は丸鋸などを用意していないため、このまま粗大ごみとして処分しました。
おおよそ40枚ほどになります。これも粗大ごみでだすことができます。もちろん細かくすれば可燃ごみとして出せます。
こちらも切断するのが面倒なので、今回は粗大ごみとして出しました。サイズが大きいため、搬出は大変です。
1点注意として、市町村の粗大ゴミ回収では事業所が出すごみは回収してもらえません。あくまで個人のDIYで出た廃材として処分します。物量が物量なだけに、また構造用合板という一般家庭が大量に捨てるものではないので、木材と同じく少量ずつ分けて捨てるようにするとよいと思います。あるいは、回収業者に対して回収申込時に説明しておくとよいでしょう。
手前にある土嚢袋には、細かくした石膏ボードを詰めてあります。1820*910のサイズで25枚ほどです。
石膏ボードは1820*910で運ぶには重く、またカッターで簡単に切れて小さくできるため、今回は細かくしました。
なお、石膏ボードは市町村が回収するごみとしては出すことができないと思います。捨てるには廃材回収を行っている業者に引き取ってもらうか、自分で市町村のリサイクル施設に持ち込むかのどちらかになると思います。今回はリサイクル施設に持ち込むことにしました。
この場合、1820*910で持ち込むと粗大ごみとして扱われます。画像のように小さくすれば、不燃ごみとして回収してもらえます。
もし、運ぶための車を持っていない場合は、便利屋系サービスを利用して運搬してもらうとよいと思います。今回はそれを利用しました。
グラスウールやロックウールは市町村に依るかもしれませんが、不燃ごみとして回収してもらえます。なお、大きくなると粗大ごみとなります。
もし回収してもらえない場合は、石膏ボードと同じく市町村のリサイクル施設に持ち込むとよいでしょう。
捨てる際にはゴミ袋に入れて空気を抜いて捨てます。またロックウールのように密度が高いものは、塩化ビニルシートで包んで捨てましょう。
防音ブース組み立ての際に、合板と合板の隙間をシーリング材で埋めています。シーリング材はカッターで切れ目を入れれば簡単にちぎれます。
注意点としては、ビスに覆いかぶさるようにシーリング材をつけてしまわないように気をつけてください。ビスの位置がわかりにくくなりますし、ビスを外すのに手間がかかります。
また、壁や床は合板や石膏ボードを積層しますが、シーリング材は表面の板のみにつけましょう。内部の板、だいたい石膏ボードなわけですが、これにつけてしまうとそのシーリング材が表面の板にもくっついてしまい剥がすのが大変になります。どうしても内部の石膏ボードの隙間にもシーリングを打ちたい場合は、きちんと乾いてから表面の針葉樹合板を貼るようにするとよいです。
制作してみてわかったこととして、ビスは制作時にそんなにたくさん打たなくても問題ないです。むしろ、解体時に面倒です。時々、合板や石膏ボードの裏に木下地がない位置に誤ってビスを打ってしまうことがありますが、解体するときは後ろに当て木をすれば簡単にビスを外せます。
注意点としては、ビスを打った位置がわかりやすいようにしましょう。隠れた位置にビスを打ったり、組み立てる順番でなぜこの位置にビスが打てているのかわからない状況があったりすると、解体時にかなり手間取ります。したがって、制作時は写真を撮ったり動画を録ったりするとよいと思います。特に狭い部屋にギリギリの防音ブースを組み立てた今回のようなケースでは、解体手順がわからないと大変不安になります。
写真を見てもらうとわかりますが、制作時や解体時に扱う部材の量はかなりのものです。したがって、防音ブースを組み立てる部屋以外にも結構なスペースがないと、そもそも防音ブース用の部材を置けません。また、制作時に部材を購入したり、解体時に廃材として処分したりする際、すべてを1度に捨てることは無謀です。購入期間や処分期間はそこそこ長くなることを覚悟してください。体力的に運搬できる量を1回分として、回収業者にも連絡を入れて処分していきましょう。
今回の解体作業では、解体自体に7日ほど、すべての廃材の処分に1か月ほどかかっています。
防音ブースを設置した場所の床は今回は畳でした。防音ブースを撤去したあと畳を見ると特に凹みもなく、きちんと圧力を分散できていたことがわかりました。防音ブースを置くこと自体は問題ないことが伺えます。
防音ブースを設置していた期間は1年程度ですが、制作目的は「自身が出す音で近隣住民に迷惑をかけないようにできる程度の防音を施す」ことでした。今回は防音ブースの遮音性能等の効果測定はやってはいませんが、音に依る迷惑には繋がらなかったようです。むしろ、足音のドスドス衝撃のほうが気になるくらいだったそうです。
ミックス時であっても音楽鑑賞時であっても、私はかなり小さい音量で音を出します。防音ブースがあると中のノイズフロアが下げられますので、小さい音量でも十分です。結局防音ブースは作ったのですが、もしかしたらこの思想で音を出すのであれば、そもそも防音ブース自体必要なかったかもしれません。サブウーファーの音は気にならない程度だったみたいなので、単体で制振だけすれば十分だったのかもしれません。
防音ブースの導入コスパについては、先に制作にかかる費用として30万ほどとお話しました。解体時は5万程度費用がかかりましたので、トータル35万ということになります。これを考えると1年間の利用ではもったいない気がします。5年程度使う予定でなければ、制作と解体の手間を鑑みてもそれほど有用ではないようにも思いました。とりわけ、賃貸の場合はやめておいたほうがいいかもしれません。持ち家であれば防音ブース制作を検討してもいいかな、くらいです。賃貸で音を出すことを気にするのであれば、問題が解消できる物件に引っ越すことが第一の選択肢になると思います。まあ、その程度には防音ブース導入は面倒くさいものであると認識してください。
おまけとして、今回の場合は別途窓の防音を行っています。こちらはやる価値は十分あります。詳細は省きますが、かなり手軽に少ない部材で効果を発揮できます。合板も6枚しか使いません。
防音ブース制作という手のこんだ記事を書いておきながら、著者はミニマリスト寄りです。その観点から言えば、防音ブース制作は確かに防音という観点からは良い結果を出したが、複合的な要因を考えたり、利用用途を考えたりするとメリットは結構な部分で相殺されてしまうように思います。
また、「今回の規模感はとりあえずやるからにはやる価値のある程度のクオリティでやる」ことをスタートとしましたが、やはりDIYの規模感を超えているようにも思いました。まあ、率直に言えば、自己満足の領域であり、設置は趣味の範囲内だと思います。
再度念を押しておくと、自作防音ブース自体の性能は十分です。あくまで導入した際のデメリットをより感じる人が多いように思う次第でした。個人的には趣味の範疇として、少し田舎のほうで古民家を買ってやりたいかなと思う感じです。都市部の賃貸でやると後悔するポイントがあるかもしれません。