よく言われることではありますが、DTMをやる上で100%正しいと言えるような方法論はありません。大まかに基礎として、機材については「こういう動作をします」「通常こういう使い方を想定しています」という前提があるだけであり、実際にどう使うかはその人次第です。作曲や編曲についても、人によってやり方や進め方はある程度異なります。
したがって、学習においても小中学校のように正解ありきでの学びではないため、「曲を作るにはなにか一般的で正しいやり方があるんじゃないだろうか?」と思うと、無意味なことに悩みすぎてしまいます。
ただし、正解はなくても、ある程度「流派」と呼べるようなものは存在しており、それに沿って制作や学習を進めると「そういう流派の人の成果物」が出来上がります。これは「正解」ではないのですが、学習する意味は十分にあり、そういう流派に入門することで得られる経験があり、自分の制作物の特色が出てきます。誰かに直接習うものは紛れものなくその人の「流派、流儀」なわけですが、自分自身が好きなものがあったり、目指す憧れの存在がありその方をトレースしたい場合も十分にこの「流派」が染み付いて、自分の特徴を作っていくわけです。
話はもう少し続きます。実はこの憧れ、流派、好きなどで影響を受ける対象は、きちんと吟味しないと結構後々足かせとなってきます。例えば、50年ほど前に流行ったアーティストにあこがれて、それをコピーするような学習をした場合、やはり現在のトレンドと比較すると古臭いものとなりますし、ジャンルとしても例えばよくあるのがゲーム音楽が好きな人は出音がゲーム音楽っぽい曲調から抜け出せない、ということが生じます。
時代や聴取者の好みに合わせるためには、日々色々な流派を学習し、それぞれをこなせる必要が出てくるのですが、これはとても難しいです。自分が心から好きなものでないとなかなか自分のなかに染み込んでいきませんし、学習してもすぐに忘れてしまいます。そうならないように日々がんばるわけですが、趣味で音楽制作をやっている場合はもうここはわりきってしまい、好きなものを好きなだけ作るということで納得したほうがよいと思います。
ここでお伝えしたいことは、あくまでも音楽制作を楽しむことです。上記でもがくのはプロとして他人のために曲を作ることを目指してからで十分だと思います。
やっと本題に入りますが、もし自分の作った曲に対してなにか不満や劣等感がある場合は、もしかしたらここで言ってきた「選ぶ流儀、真似をする対象」などの選び方で詰まっている可能性が幾分ありますので、一度自問自答してみて整理するのが良いかと思います。もちろん、流儀はきちんと定まっているがうまく真似ができない、という問題もありますので、これはまたの機会にお話します。